皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民を学んでいきましょう。
「日本には自衛隊があるのに、どうしてアメリカの軍隊も日本にいるの?」 「最近よく聞く『集団的自衛権』って、結局どういうこと?」
日本の安全保障(国を守ること)は、日本国憲法第9条だけでなく、アメリカとの強い結びつきによって成り立っています。テストや入試では、この日米安全保障条約と集団的自衛権の仕組みが非常に重要です。
今回は、日本がなぜアメリカと手を組んでいるのか、そのメリットや課題、そして「日本くん」の例えを使った最新のルールまで、どこよりも分かりやすく解説します!
平和主義と日米安全保障条約と集団的自衛権
1. 日米安全保障条約:なぜアメリカと結んだのか?
日本がアメリカと日米安全保障条約(日米安保)を最初に結んだのは、1951年のことです。
結んだ理由と経緯
第二次世界大戦に敗れた日本は、アメリカを中心とする連合国に占領されていました。1951年、日本が独立を取り戻すためのサンフランシスコ平和条約が結ばれるのと同時に、この安保条約も結ばれました。
当時の世界は、アメリカを中心とする資本主義陣営と、ソ連を中心とする共産主義陣営が厳しく対立する冷戦の真っ只中でした。独立したばかりで戦力を持たない日本を守るため、そしてアメリカがアジアでの拠点を確保するために、この条約が必要だったのです。
2. 条約の内容:ギブ・アンド・テイクの仕組み

この条約は、簡単に言うと「日本は場所を貸すから、アメリカは日本を守ってね」という約束です。
- アメリカの義務:日本が他国から攻撃された場合、アメリカ軍が日本を防衛(助ける)する。
- 日本の義務:アメリカ軍が活動するための軍事基地を提供する。
当初はアメリカに有利な内容でしたが、1960年に当時の岸信介内閣によって条約が改定され、現在に近い「共同で守る」形になりました。
3. 日本にアメリカ軍がいるメリットとデメリット
日本国内にアメリカ軍基地があることについては、今も大きな議論があります。
メリット
- 抑止力(よくしりょく):世界最強の軍隊であるアメリカ軍が日本にいることで、他国が日本を攻撃しにくくなる。
- 自衛隊の補完:自衛隊だけでは足りない高度な情報収集や攻撃力をカバーしてもらえる。
デメリット
- 基地問題:特に沖縄県に基地が集中しており、騒音、事故、事件などが住民の負担になっている。
- 思いやり予算:米軍駐留経費の一部(光熱費や従業員の給料など)を日本が負担しており、多額の税金が使われている。
4. 集団的自衛権:「日本くん」で考える新ルール
最近の公民で最も重要なキーワードが集団的自衛権です。
これまで日本は、「自分が直接攻撃されたときだけ反撃する」という個別的自衛権しか認められないとされてきました。しかし、2015年の安全保障関連法によって、限定的に集団的自衛権が使えるようになりました。
分かりやすい例え話(日本くんと仲間たち)
- 今までの日本くん:自分のクラスで自分が殴られたときだけ、やり返せる。
- これからの日本くん:自分の隣にいる仲の良いアメリカくんが、自分たちの共通の敵に殴られてピンチになったとき、日本くんはまだ殴られていなくても、アメリカくんを助けるために一緒に戦うことができる。
これが集団的自衛権です。これにより、自衛隊が海外で他国の軍を助ける「駆けつけ警護」などの活動も可能になりました。

5. 豆知識:世界の軍事費ランキングと日本
日本は世界何位? 資料によると、世界の軍事費(国防費)ランキングでは、1位は圧倒的にアメリカ、2位が中国、3位がロシアとなっています。日本はなんと、世界でも第6位(2011年データ)前後の高い水準にあります。 憲法で「戦力を持たない」と言いながら、実際には世界トップクラスの予算をかけているという点も、現代の安全保障を考える上で重要な視点です。
6. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 1951年、サンフランシスコ平和条約と同時に結ばれた、日本とアメリカの防衛上の約束を何といいますか。
【問2】 日本がアメリカ軍の駐留経費(光熱費など)の一部を負担している費用の通称を何といいますか。
【問3】 密接な関係にある他国が攻撃されたとき、自国が攻撃されていなくても協力して防衛する権利を何といいますか。
【問4】 2015年に成立し、自衛隊の活動範囲を広げることになった法律をまとめて何といいますか。
【問5】 日本の米軍基地の約70%が集中している都道府県はどこですか。
7. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 日米安全保障条約
【問2】 思いやり予算
【問3】 集団的自衛権
【問4】 安全保障関連法
【問5】 沖縄県
8. 入試に出る記述問題
【問題】 日米安全保障条約において、日本とアメリカがそれぞれ負っている主な義務(約束)を説明しなさい。
【解答例】 アメリカは他国からの攻撃に対して日本を防衛する義務を負い、日本はアメリカ軍の活動のために国内の基地(施設・区域)を提供するという義務を負っている。

