皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民を学んでいきましょう。
「自分なんて、大勢の中の一人にすぎない……」なんて思うことはありませんか?
でも、日本の最高ルールである「日本国憲法」は、君のことを単なる「一市民」ではなく、世界にたった一人しかいない、かけがえのない大切な存在として認めています。
今回は、人権のすべての出発点である個人の尊重と、私たちが持つ基本的人権の具体的な中身について、どこよりも分かりやすく解説します!
基本的人権と個人の尊重
1. 人権の「心臓部」:憲法第13条と個人の尊重
日本国憲法の中で、最も大切だと言われる条文の一つが第13条です。そこには「すべて国民は、個人として尊重される」と書かれています。
「個人として尊重」ってどういう意味?
これは、一人ひとりの個性を大切にし、その人を「かけがえのない個人」として扱うという意味です。
- 具体例:高校生になって「文系に進むか、理系に進むか」を自分で選べるのも、この個人の尊重があるからです。もしこれがなければ、国から勝手に「君は数学が得意そうだから理系に行きなさい」と強制されてしまうかもしれません。自分の意志で自分の生き方を選べる(幸福追求権)のは、憲法が君を「個人」として認めているからなんです。
2. 法の下の平等:憲法第14条
次に大切なのが、第14条の法の下の平等です。
「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により……差別されない」と定められています。
「差別」と「区別」を見極めよう!
ここでテストによく出るのが、「不当な差別」と、正当な理由がある「区別」の違いです。
| 事例 | どっち? | 理由 |
| 外国人であることを理由にマンション入居を断る | 差別 | 国籍による不当な扱いであり、憲法違反です。 |
| 電車に「女性専用車両」がある | 区別 | 犯罪防止や安全確保という合理的な理由があります。 |
| 中学生はクレジットカードを作れない | 区別 | 支払い能力や責任能力などの観点から、年齢で分けています。 |
| 65歳以上の人はバスが無料だが中学生は有料 | 区別 | 高齢者福祉という社会政策上の理由があります。 |
3. 基本的人権の4つの大きな柱

私たちが生まれながらに持っている権利(基本的人権)は、大きく4つのグループに分けられます。
- 平等権:どんな理由があっても、不当に差別されない権利。
- 自由権:国家から勝手な干渉を受けず、自由に行動できる権利。(精神、身体、経済の自由)
- 社会権:人間らしい生活(最低限度の生活)を保障してもらう権利。(生存権、教育を受ける権利など)
- 参政権:選挙で投票したり、立候補したりして、政治に参加する権利。
4. 豆知識:トイレのマークも「人権」?
ユニバーサルデザインの秘密
街で見かける「多機能トイレ」。車椅子の人、小さなお子さん連れの人、体の不自由な人、誰にとっても使いやすいデザインをユニバーサルデザインといいます。これは単なる「便利な設備」ではありません。「すべての人を、個人として同じように大切にする(人権を尊重する)」という考え方が、形になったものなんですよ!
5. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 憲法第13条で定められている、一人ひとりをかけがえのない存在として扱う原則を何といいますか。
【問2】 憲法第14条で、すべて国民が人種や性別などで差別されないことを何といいますか。
【問3】 「文系か理系か選べる」といった、自分の意志で学ぶ内容を決められる自由は何といいますか。
【問4】 特定の理由に基づき、女性専用車両や年齢による制限を設けることは、「差別」ではなく何と呼ばれますか。
【問5】 障害のあるなしに関わらず、すべての人が使いやすいように設計するデザインを何といいますか。
6. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 個人の尊重
【問2】 法の下の平等
【問3】 学問の自由(自由権の一つ)
【問4】 区別
【問5】 ユニバーサルデザイン
7. 入試に出る記述問題
【問題】
憲法第13条の「個人の尊重」とはどのような考え方ですか。「かけがえのない」という言葉を使って説明しなさい。
【解答例】
すべての人間を、代わりのいないかけがえのない個人として認め、それぞれの個性を尊重して大切に扱うという考え方。
