皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民を学んでいきましょう。
「校則を変えたい!」と思ったことはありますか? 生徒会で話し合って、先生たちがOKを出せば変わるかもしれませんよね。でも、日本の最高法規である「日本国憲法」を変えるのは、校則を変えるよりも100倍、いや1000倍大変なんです。
実は、日本国憲法は1946年にできてから一度も変わったことがありません。今回は、なぜそんなに難しいのか、そしてどんなステップが必要なのか、試験に出るポイントをスッキリ解説します!
憲法改正の手続き
1. なぜ憲法は変えにくい?「硬性憲法」のひみつ
普通の法律(道路交通法や民法など)は、国会で出席議員の半分以上が賛成すれば変えることができます。しかし、憲法はそうはいきません。
憲法のように、普通の法律よりも厳しい手続きが必要な憲法を硬性憲法(こうせいけんぽう)といいます。
なぜこんなに厳重なのでしょうか? それは、時の権力者が自分に都合のいいように憲法をコロコロ変えて、国民の権利を奪うのを防ぐためです。
豆知識:歴史の教訓「ヒトラーの独裁」 かつてドイツには、当時世界で最も民主的と言われた「ワイマール憲法」がありました。しかし、ナチスのヒトラーは巧妙な手段でこの憲法を停止させ、独裁を行いました。この反省から、多くの国では憲法を簡単に変えられないようにしているのです。
2. 憲法改正の3ステップ(第96条)

日本国憲法第96条には、改正のための具体的なルールが書かれています。
ステップ①:国会による「発議」
まず、国会議員が「憲法を変えよう!」と提案します。
- 衆議院:総議員の3分の2以上の賛成
- 参議院:総議員の3分の2以上の賛成 この両方の高い壁をクリアして、初めて国民に「どう思いますか?」と聞く発議(はつぎ)ができます。
ステップ②:国民投票
国会が発議したら、次は主役である国民の出番です。
- 有効投票の「過半数」の賛成が必要です。 ここで初めて、国民主権が発揮されます。政治のあり方を最終的に決めるのは、私たち国民だからです。
ステップ③:天皇による「公布」
国民投票で承認されたら、天皇が国民の名において憲法改正を世の中に知らせます。これを公布(こうふ)といいます。
3. なぜ「国民主権」が一番大切なの?
三権分立(立法・行政・司法)の中でも、最も強力で大切なのが国民主権です。
なぜなら、国民主権は「政治のあり方を最終的に決める力」だからです。 今の日本は、国民が直接政治を決める「直接民主制」ではなく、代表者を選ぶ「間接民主制」をとっていますが、憲法改正だけは国民が直接投票して決める、究極の国民主権の場なのです。
4. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 普通の法律よりも改正手続きが厳しく定められている憲法を何といいますか。
【問2】 憲法改正の発議には、衆議院と参議院のそれぞれ何以上の賛成が必要ですか。
【問3】 国会が改正案を国民に提示し、賛否を問うことを何といいますか。
【問4】 国民投票では、どのような基準で賛成が得られれば承認されますか。
【問5】 承認された憲法改正を、天皇が国民の名で世間に知らせることを何といいますか。
5. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 硬性憲法
【問2】 総議員の3分の2以上
【問3】 発議
【問4】 有効投票の過半数の賛成
【問5】 公布
6. 入試に出る記述問題
【問題】 憲法改正の手続きにおいて、国会での議決だけでなく「国民投票」が必要とされているのはなぜですか。「国民主権」という言葉を使って説明しなさい。
7. 答え
【解答例】 日本国憲法は国民主権を基本原理としており、国の政治のあり方を最終的に決定する権限は国民にあるため、最高法規である憲法の改正には国民の直接の承認が必要だから。

