「いちごが10個、3人でどう分ける?」
「マックか京都らしさか、意見が割れたときどうする?」
この記事では、対立が起きたときに合意を目指すうえで重要となる
「効率」と「公正」という2つの考え方を、いちごの分け方や京都研修の事例を通してわかりやすく紹介します。身近なシーンから、合意のつくり方を学ぼう!
効率と公正
1. そもそも「対立」「合意」って何?
- 対立:考え方や求めるものの違いで起きるぶつかり合い
例)遊園地に行きたい派 vs. 水族館がいい派 - 合意:みんなが納得できる解決策を見つけること
例)「午前は水族館、午後は遊園地にしよう!」
👉 対立したままだと、ケンカやトラブルにつながるけれど、合意を目指せば“みんながスッキリ”する方法が見えてくる!
2. 「効率」と「公正」って何のこと?
✅ 効率とは?
「お金・物・時間・労力などが無駄なく使われているか」
- 例)いちごが1つ余ったまま…→無駄があって効率が悪い
- 例)10個すべてきれいに分けきった!→無駄なく効率的✨
✅ 公正とは?
「みんなの立場をふまえたフェアな方法になっているか」
公正には2つの視点がある👇
種類 | 例 |
---|---|
手続きの公正 | みんなで話し合いに参加できたか? |
結果・機会の公正 | 分け方が極端に片寄っていないか?のび太が0個でジャイアンが5個など |
3. いちご10個をどう分ける?3人のドラマ
シーン | 内容 | 効率 | 公正 |
---|---|---|---|
A | ジャイアンが「全部決める!」 | 高い(手間ゼロ) | ×(手続きに問題) |
B | のび太がトイレ中に決定。戻ったら0個 | 高め | ×(機会が制限) |
C | 3人で決定 → ジャイアン&しずかが5個ずつ、のび太は0個 | 高め | ×(結果が不当) |
D | 2個ずつ分け、残り4個を細かく分配 | やや手間はある | ◎(公正かつ納得) |
🍓 小さな決めごとでも、「誰が決めたか」「どんな分け方か」で、効率や公正は大きく変わるんですね!
4. 効率と公正のマトリックスで考えよう
「効率」「公正」には4つのタイプの行動がある!
効率 × | 誰もいちごをもらえない(分ける前に腐る) | 時間がかかるけど全員納得 |
効率 ○ | ジャイアンが独断で食べて早く終わる | みんなで公平に分ける |
大切なのは「何を無駄だと考えるか」をはっきりさせておくこと。
今回は「いちごが余ること」が無駄と定義されましたが、時間や労力を無駄と考えれば、また違った判断になります!
5. 京都班別研修でも「効率 × 公正」がカギ!
シナリオ:6人班が京都で昼食をとる予定。ところが…!
- お店が満席で「1時間待ち」
- 3人は「待ちたい!」→京都らしさを大事に
- 3人は「マックで食べて、すぐ行動したい!」
→対立発生!
解決策のアイデア例(ノート形式)
解決策:近くで“京都風セット”が食べられるフードコートを探す
理由:
・全員が一緒に行動できる(公正)
・長時間並ばず次の行動に移れる(効率)
解決策2:待ちたい人が列に並び、他の3人が買い物で時間をつぶす
理由:
・どちらの希望も尊重しつつ、一緒に行動ができる
・時間の使い方がうまくなる
まとめ
- 「効率」=ムダをなくす
- 「公正」=みんなが納得できるプロセスや結果
- 対立が起きたら、「効率と公正」の観点でどうすればベストなのかを考えてみよう!
キーワードまとめ
用語 | 意味 |
---|---|
対立 | 考え方や求めるものが異なることで、意見がぶつかること |
合意 | みんなが納得できるような解決策を話し合いで導き出すこと |
効率 | お金・物・時間・労力などを無駄なく活用し、スムーズに物事を進めること |
公正 | ① 決め方がみんなに公平であること(手続きの公正) ② 結果や機会が極端にかたよらないこと(結果・機会の公正) |
無駄 | 資源や時間などが必要以上に使われたり、活かされていないこと |
確認問題
❓ 単語の確認問題(選択式)
- 「対立」とはどのような状態か?
A. 全員が同じ考えを持っている
B. 求めるものや考え方に違いがある
C. すぐに合意できる
D. 何も決まらない - 「効率」が高い場面はどれ?
A. 1時間かけて話し合ったが何も決まらなかった
B. みんなで30分話して、納得できる案が出た
C. 意見を無視して強引に決めた
D. 話し合わずに放置した - 「公正」が低い場面とは?
A. 話し合いに全員が参加した
B. 結果がかたよっていて、ある人が不利だった
C. くじ引きで決めた
D. 少数派の意見も発表できた - 無駄にあてはまるのはどれ?
A. いちごがすべて分配できた
B. お金をかけて作ったけど誰も使っていないルール
C. 時間通りに解決した
D. 話し合いを途中で終わらせた - 「合意」とはどのような状態か?
A. 話し合って全員が納得できる解決策が出た
B. 自分の意見だけを押し通した
C. 勝手に決めた
D. 対立をそのままにした
✅ 単語の確認問題の答え
- B:みんなで30分話して、納得できる案が出た
- B:結果がかたよっていて、ある人が不利だった
- B:お金をかけて作ったけど誰も使っていないルール
- A:話し合って全員が納得できる解決策が出た
✍️ 用語練習問題(記述式)
- あなたが実際に体験した「対立」があった場面を1つ書き、その時に「合意」を得るためにどう工夫したかを書きなさい。
- 「効率」と「公正」のどちらを優先すべきか、いちごの分配の場面を例にしてあなたの考えを説明しなさい。
- 京都研修のお昼ご飯の事例で、「効率」と「公正」の両方を考えた解決策を1つ提案し、その理由も書きなさい。
✅ 用語練習問題の解答例
- 学校の掃除分担で「掃除がラクすぎる」と対立が起きた。全員の役割を見直し、くじ引きで場所を公平に決めたことで納得できた。
- いちごを分けるとき、公正を優先するべきだと思う。少し時間がかかっても、3人が納得できる分け方にしたほうが良い関係が保たれるから。
- 「すぐに食べたい人」と「京都らしさを楽しみたい人」の両方に配慮して、近くで“京風ランチセット”があるお店を探した。全員で動けて、時間も短縮でき、公正と効率のバランスが取れると考えた。
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