「多文化共生を目指して」とは？ホビロン・捕鯨問題・浮世絵・アニメから学ぶ文化の違い

「こんなもの、人間の食べ物じゃない！」――漫画『美味しんぼ』の一場面から、ホビロン、捕鯨問題、浮世絵、そしてアニメ大ヒットまで。

日本の伝統文化とグローバルカルチャーの違いを学びながら、本当に大切な「多文化共生」の意味を中学生向けにやさしく解説します。

多文化共生

1. ホビロンって何？文化の違いを体感

漫画『美味しんぼ』66巻に登場する謎の卵――

• 実は「ホビロン」：孵化しかけのアヒルのゆで卵
• ベトナムでは歯ごたえとコクが愛される貴重なタンパク源

副編集長・富井さんの叫び「こんなものは人間の食べるもんじゃない！」に、あなたはどう感じますか？

📝 クイズ：ホビロンを見て「残酷だ」と思った人は○、好奇心が勝った人は△を書こう！

2. 捕鯨をめぐる国際摩擦

日本人は縄文時代から鯨肉を食べてきましたが、
現在は国際的に「残酷」「野蛮」と批判されることも…

• 🇯🇵 日本側の主張：
  • 長い食文化の一部
  • 戦後の食糧不足を支えた
• 🌎 海外の反応：

• 捕鯨をしない国では「クジラ＝ペットや保護動物」のイメージ
• 「動物愛護」の価値観から反対運動が起こる

文化の違いが「摩擦」を生むけれど、相手の背景を知ることが第一歩です。

3. 浮世絵が担った江戸の「ニュースメディア」

• 木版印刷で大量生産→庶民の手に届く
• 事件や流行を速報する「号外」「ニュース写真」の役割
• ヨーロッパの画家ゴッホが強く影響を受けた芸術文化

日本発のメディア文化として、世界に誇れる伝統です。

4. アニメ・マンガ：新しい「国際的伝統文化」

漫画やアニメはもはや「日本の文化大使」。多文化共生の架け橋にもなっています。

5. 多文化共生・ユニバーサルデザイン・ダイバーシティ

多文化共生

国籍・民族・宗教・食文化など異なる人々が、互いの違いを認め合いながら対等に社会の一員として生きること。

ユニバーサルデザイン

誰でも使いやすい製品・サービス設計。
例：シャンプー容器のギザギザ、点字ブロック、多目的トイレ。

ダイバーシティ（多様性）

性別・年齢・障がい・価値観など、多彩な背景をもつ人々が共に活躍できる社会。

キーワードまとめ

確認問題

❓ 単語の確認問題（選択式）

1. ホビロンが親しまれているのは？
   A.日本 B. ベトナム C. タイ D. インド
2. 浮世絵がニュース写真代わりだった理由は？
   A.高価だったから  B. 手で直接描いていたから　
   C. 安く大量生産できたから D. 一流画家しか描けなかったから
3. 多文化共生のポイントは？
   A. 自分の文化をおしつける B. 相手の文化を尊重する
   C.文化をすべて統一する 　 D. 他国文化を排除する
4. ユニバーサルデザインの例はどれ？
   A. 豪華な装飾 B. 点字ブロック C. 高い段差 D. 文字だけの案内
5. ダイバーシティで重要なのは？
   A. 全員同じ意見 B. 多様性を認め合う C. 画一的な価値観 D. 排他的なコミュニティ

✅ 単語の確認問題の答え

1. B. ベトナム
2. C. 安く大量生産できたから
3. B. 相手の文化を尊重する
4. B. 点字ブロック
5. C. 多様性を認め合う

✍️ 用語練習問題（記述式）

1. ホビロンやクジラなど「他国の文化と食文化の違い」で摩擦を減らすには、何が必要か考えを書きなさい。
2. 浮世絵が江戸時代の庶民に与えた影響を、自分の言葉で説明しなさい。
3. 自宅や学校でできる「ユニバーサルデザイン」の改善アイデアを2つ提案しなさい。
4. あなたが多文化共生社会で大切にしたい態度を1つ書き、その理由を説明しなさい。
5. 日本のアニメ・マンガが世界をつなぐ理由を2つあげなさい。

✅ 用語練習問題の解答例

1. 「異なる背景を持つ人の立場を知る」ことが摩擦を減らすカギ。
2. 浮世絵は安価で大量に流通し、事件や流行をすぐ庶民に伝え、情報格差を縮めた。
3. ・校内に多言語案内掲示を設置する。
   ・各教室に段差解消用スロープを設ける。
4. 「まずは相手の話を聞き、違いを否定せず尊重する」姿勢。
5. ・魅力的なストーリーとキャラクターが国境を越えて共感を呼ぶ。
   ・高度な映像技術と独自文化の融合が、世界のファンを惹きつける。