皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民を学んでいきましょう。
「消費税、もっと安ければいいのに……」
買い物をするとき、誰もが一度はそう思ったことがあるはずです。でも、2019年に消費税が10%に上がったのには、皆さんの将来に関わる「避けては通れない理由」がありました。
今回は、日本の人口データや他国の状況を見ながら、「少子高齢化と財政」のリアルな現状をスッキリ解説します!
少子高齢化と財政
1. 衝撃!1988年と「今」でこんなに違う負担額
まずは、皆さんの周りの大人がどれくらい負担を抱えているか、30年以上前(1988年)と比べてみましょう。
| 項目 | 1988年 | 現在 |
| 病院の窓口負担 | 費用の1割 | 費用の3割 |
| 70歳以上の窓口負担 | 月800円 | 費用の1〜3割 |
| 消費税 | 0%(導入前) | 10% |
昔は病院代が安く、消費税もありませんでした。なぜ今はこんなに負担が増えているのでしょうか?
2. なぜ消費税を上げなければならないのか?
その最大の理由は少子高齢化です。
① 社会保障給付費の爆増
高齢者が増えると、医療費や介護費、年金として支払われるお金(社会保障給付費)がどんどん増えます。
年金の仕組みは、現役世代(皆さんやその親世代)が払う保険料で、今の高齢者を支える「仕送り方式」です。支える若者が減り、支えられる高齢者が増えれば、当然お金が足りなくなります。
② 国の借金(国債)の限界
足りないお金を補うために、日本は「国債」という借金をたくさんしています。
これを月収55万円の家庭に例えると、毎月24万円の赤字を借金で埋め、借金総額は6,300万円という、とんでもない状況です。これ以上、未来の皆さんに借金を残すわけにはいきません。
3. 【豆知識】世界の消費税はもっとすごい!?
「日本の10%は高い!」と感じるかもしれませんが、世界に目を向けると驚きの数字が並んでいます。
| 国名 | 消費税(付加価値税)率 |
| スウェーデン | 25% |
| イギリス | 20% |
| ドイツ | 19% |
| 日本 | 10% |
北欧のスウェーデンなどは「高福祉・高負担」と呼ばれ、税金は高い代わりに、大学までの学費が無料だったり、医療費がほとんどかからなかったりします。
逆にアメリカは「低福祉・低負担」で、個人の自己責任を重視するスタイルです。
4. 私たちが選ぶ「日本の将来」3つのパターン
これからもっと少子高齢化が進む日本。皆さんはどの未来を選びたいですか?
- 【プランA】消費税を20%にする(高福祉・中負担)消費税をしっかり集めて、今の年金や医療のサービスをキープする。
- 【プランB】現役世代の負担を増やす(現状維持・若者負担)消費税はそのまま。でも、現役世代が払う保険料をどんどん高くして、今の制度を守る。
- 【プランC】自己責任の社会にする(低福祉・低負担)税金や保険料は上げない。その代わり、医療や介護が必要になったら、自分で貯めたお金でなんとかする。
5. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 子どもの数が減り、高齢者の割合が高まる現象を何といいますか。
【問2】 年金、医療、介護などにかかる費用のことを、まとめて何といいますか。
【問3】 日本の消費税率は、2019年10月に何%から何%へ引き上げられましたか。
【問4】 北欧諸国のように、税負担は重いが、充実した社会保障が受けられる仕組みを「高福祉・何負担」といいますか。
【問5】 税収だけでは足りない予算を補うために、国が発行する借金を何といいますか。
6. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 少子高齢化
【問2】 社会保障給付費
【問3】 8%から10%
【問4】 高負担
【問5】 国債(公債)
7. 入試に出る記述問題
【問題】
日本において消費税率が引き上げられた理由を、人口構成の変化に着目して説明しなさい。
8. 答え
【解答例】
少子高齢化の進展により、医療や年金などの社会保障給付費が増大しており、その安定した財源を確保する必要があるため。

