飽食の日本と「1日1.9ドル」の壁。貧困問題のリアルと解決への道

皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民を学んでいきましょう。

「お腹が空いたから、これ残しちゃおう」 そんな風に思ったことはありませんか?私たちが住む日本では、毎日大量の食べ物が捨てられる一方で、世界には今日食べるものがなくて命の危機にさらされている人々がいます。

2026年現在、日本はGDPで世界4位となりましたが、この経済的な立ち位置は世界に対してどんな責任があるのでしょうか。今回は、データから見る「貧困と飢餓」の現状と、私たちができる解決策をスッキリ解説します!

貧困問題


1. 「食べきれない」国と「足りない」国

まず、世界中の栄養状態を示した「ハンガーマップ」を見てみましょう。

  • 栄養不足が少ない地域:日本、アメリカなどの先進国。人口の5%未満です。
  • 栄養不足が深刻な地域:アフリカ州など。人口の35%以上が栄養不足の国もあります。

ここで衝撃的なデータがあります。 日本やアメリカの食品廃棄物(フードロス)の量は年間数百万トンにものぼりますが、国連世界食糧計画(WFP)による世界全体の食料援助の量は、その廃棄量に比べて圧倒的に少ないのが現状です。

教科書や資料が私たちに伝えているメッセージは明確です。「先進国の人々よ、食べ物を無駄にするのを減らし、もっと困っている人々へ手を差し伸べよう」ということです。


2. 「飢餓」と「貧困」の違いを正しく理解する

テストで混同しやすいこの二つの言葉。公民では明確に区別して覚えましょう。

飢餓

栄養不足が長く続き、生存に必要な最低限度の生活が難しい状態のこと。 主な原因は、地球温暖化による干ばつ、自然災害、紛争、人口増加などです。

貧困

経済的に苦しく、生活が困難な状態。国際的には1日1.9ドル(約280円)未満で生活する状態を指すことが多いです。 貧困になると、次のような連鎖が起こります。

  • 平均寿命が短くなる。
  • 安全な水を利用できる割合が低くなる。
  • 人口あたりの医師数が極端に少なく、適切な医療が受けられない。

豆知識:コーヒー1杯の裏側にある「10円」 私たちがお店で買う1kgのコーヒー豆が2,610円だとします。しかし、ウガンダなどのコーヒー農家に支払われるお金は、わずか10円ほどというケースがあります。生産者が価格を決めるルールを持っていないことが原因の一つです。これを変える仕組みが、次に紹介するフェアトレードです。


3. 私たちが未来を変えるための「武器」

貧困や飢餓をなくすために、世界中で新しい取り組みが始まっています。

  • 持続可能な開発目標(SDGs):2030年までに「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」などの17の目標を達成しようとする国際的な約束です。
持続可能な開発目標 – Wikipedia
  • フェアトレード(公正貿易):途上国の農作物や製品を、適正な価格で継続的に取引すること。生産者の生活を守る「思いやりの貿易」です。
  • マイクロクレジット:貧しい人々が新しい仕事を始めるために、無担保で少額のお金を貸し出す仕組みです。

4. 基礎用語の確認問題(5問)

【問1】 栄養不足が長く続き、生存に必要な最低限の生活が難しい状態を何といいますか。

【問2】 国際的な「極度の貧困」の基準とされるのは、1日の生活費が何ドル未満の状態ですか。

【問3】 2030年までに貧困や飢餓をなくすことを目指す、国際的な開発目標を何といいますか。

【問4】 途上国の生産者が作った製品を、不当に安く買わず、適正な価格で取引する仕組みを何といいますか。

【問5】 貧しい人々が自立して事業を始められるよう、少額の融資を行う仕組みを何といいますか。


5. 基礎用語の確認問題の答え

【問1】 飢餓

【問2】 1.9ドル

【問3】 持続可能な開発目標(SDGs)

【問4】 フェアトレード

【問5】 マイクロクレジット


6. 入試に出る記述問題

【問題】 先進国において、食品廃棄物を減らすことが、世界の飢餓問題の解決にどのように貢献すると考えられるか。データから読み取れる先進国の現状に触れて説明しなさい。


7. 答え

【解答例】 先進国の食品廃棄物の量は、国際的な食料援助の量を大きく上回っている。そのため、廃棄を減らし、余った食料を有効に活用したり援助に回したりすることで、途上国の食料不足を解消し飢餓を減らすことにつながる。


8. まとめ

  1. 飢餓とは生存の危機にある栄養不足の状態、貧困は経済的に困窮した状態である
  2. 先進国の大量の食品廃棄物と、途上国の食料不足との間には大きな格差が存在する
  3. 貧困の背景には、紛争や気候変動、教育の欠如、人口増加など複雑な原因が絡み合っている
  4. フェアトレードの商品を選ぶことは、私たちが日常でできる国際協力の一つである
  5. SDGsの目標達成に向け、世界中で政府開発援助(ODA)やNGOの活動が重要視されている
  6. 私たち主権者は、エシカルな消費を通じて、持続可能な世界を作る責任がある

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