皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民(経済)を学んでいきましょう。
「税金って取られるだけで損じゃない?」……そう思っているあなた!もし明日から「政府」という存在がいなくなったら、皆さんの生活はたった1日でパニックになってしまうかもしれません。
今回は、政府が経済を裏側でコントロールしている「4つの役割」を、データと身近な例でスッキリ解説します。受験生の皆さんは「記述問題のテンプレート」として、小学生・中学生の皆さんは「社会の仕組み」として読んでみてください。
政府の主な役割~経済編~
1. 【役割①】社会資本・公共サービスの提供
~「儲からないけど必要なもの」は誰が作る?~

私たちが使っている道路や公園、警察、消防。これらを民間企業(私企業)がビジネスとして運営したらどうなるでしょうか?
- 道路がすべて有料に!:コンビニに行くまでの道もすべて「通行料」を取られる。
- 公園がボロボロに!:修理しても利益が出ないから、壊れた遊具は放置される。
- 学校に通えなくなる!:高い授業料を払えるお金持ちしか教育を受けられなくなる。
政府は、「利益は出にくいけれど、国民の生活に絶対必要なもの」を提供しています。
- 社会資本:道路、公園、水道などの「モノ」。
- 公共サービス:学校教育、警察、消防などの「活動」。
2. 【役割②】経済格差の是正(所得の再分配)
~「累進課税」と「社会保障」のコンビプレー~

今の日本には、お金持ちとそうでない人の格差を埋めるための仕組みがあります。
- 累進課税(るいしんかぜい):所得(お給料)が多い人ほど、高い税率で税金を納める仕組み。
- 社会保障:集めた税金を使って、病気の人や高齢者、生活に困っている人を助ける仕組み。
このように、お金を「もう一度配り直す」ことを所得の再分配といいます。これがないと、お金持ちはずっとお金持ち、貧しい人はずっと貧しいまま……という、夢のない社会になってしまうかもしれません。
3. 【役割③】景気の安定化
~経済の「アクセル」と「ブレーキ」を踏み分ける~

景気には「好景気」と「不景気」の波があります。これを放置すると、物価が上がりすぎたり、失業者が増えすぎたりして大変です。そこで政府は「財政政策」を行います。
- 不景気のとき(アクセル):公共事業(道路工事など)を増やして仕事を作り、減税をして人々に買い物をする余裕を持たせます。
- 好景気すぎるとき(ブレーキ):公共事業を減らしたり、増税をしたりして、経済の「熱」を冷まします。
4. 【役割④】市場経済における公平さの確保
~ズルを許さない「経済の審判」~

自由な競争は素晴らしいですが、放っておくと「強い会社」がズルをすることがあります。
- 独占・寡占(どくせん・かせん):1社や数社だけで市場を支配し、勝手に高い値段をつけること。
- カルテル:ライバル会社同士がこっそり話し合って、値段を高く設定すること。
これを防ぐための法律が独占禁止法です。そして、この法律が守られているか監視する「経済の警察官」が公正取引委員会です。
5. 【豆知識】「1人100万円」のひみつ
皆さんは、中学生1人が1年間学校に通うのに、どれくらいの税金が使われているか知っていますか?
★ 知って得するデータ! 実は、生徒1人あたり年間約100万円の税金が学校教育に使われています。 3年間で300万円。政府は、皆さんの「未来」に対してこれだけの投資をしているんです。そう思うと、明日の授業の見え方が少し変わりませんか?
6. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 道路や公園など、政府が提供する施設をまとめて何といいますか。
【問2】 高所得者ほど高い税率を課す仕組みを何といいますか。
【問3】 景気が悪い時に、政府が公共事業を増やして景気を刺激することを何政策といいますか。
【問4】 企業の不当な価格決定を制限し、自由な競争をうながす法律を何といいますか。
【問5】 独占禁止法が守られているか監視する機関を何といいますか。
7. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 社会資本(公共財)
【問2】 累進課税
【問3】 財政政策
【問4】 独占禁止法
【問5】 公正取引委員会
8. 入試に出る記述問題
【問題】 政府が「所得の再分配」を行う目的は何ですか。「格差」「安定」という言葉を使って、簡潔に説明しなさい。
9. 答え
【解答例】 所得の多い人から多額の税を集め、社会保障などを通じて還元することで、所得格差を縮小し、国民生活の安定を図るため。

