皆さん、こんにちは!「社会人先生」です。今日も楽しく公民を学んでいきましょう。
ニュースで「原告(げんこく)が訴え…」「被告(ひこく)が…」「被告人(ひこくにん)は…」という言葉を聞いて、「結局どれがどれ?」と混乱したことはありませんか?
実は、裁判には大きく分けて2つの種類があり、ルールも、登場人物の呼び方も、目的も全く違います。 ここを曖昧にしていると、テストや入試の記述問題で確実に点を落としてしまいます。
今回は、民事裁判と刑事裁判の違いを、どこよりも濃く、わかりやすく解説します!
民事裁判と刑事裁判の違い
1. 【最強比較表】民事と刑事、ここが決定的に違う!

テストに出るポイントを1枚の表に凝縮しました。まずはこれを頭に叩き込みましょう!
| 比較項目 | 民事裁判(みんじ) | 刑事裁判(けいじ) |
| 争いの内容 | 個人や会社同士のトラブル | 犯罪(ルールを破った罪) |
| 目的 | 損害の回復(お金の支払いなど) | 有罪・無罪を決め、刑罰を与える |
| 訴える人 | 原告(被害を受けた人・会社) | 検察官(国の公務員) |
| 訴えられる人 | 被告(ひこく) | 被告人(ひこくにん) |
| 具体例 | お金の貸し借り、交通事故、不当解雇 | 泥棒、詐欺、放火、殺人 |
2. 民事裁判:プライベートな「もめ事」を解決する
民事裁判は、個人と個人、あるいは個人と会社といった「私的な関係」でのトラブルを解決するための裁判です。
誰が誰を訴える?
被害を受けた人(原告)が、相手(被告)を裁判所に訴えます。
例えば、「貸した10万円を返してほしい」「交通事故の修理代を払ってほしい」という場合です。
面白い事例:トマトは野菜か、果物か?
アメリカで実際にあった民事裁判です。当時は「野菜には税金がかかるが、果物にはかからない」というルールがありました。
- 原告(輸入業者):「トマトは植物学的に果物だから税金は払わない!」
- 被告(国):「いいえ、夕食のおかずになるから野菜です!」最高裁判所まで争われた結果、「トマトは野菜である」という判決が出ました。このように、「権利や義務をはっきりさせ、損害をどう埋めるか」を決めるのが民事裁判です。
3. 刑事裁判:社会のルールを破った「罪」を裁く
刑事裁判は、泥棒や暴力など、社会全体の安全を脅かす「犯罪」に対して行われる裁判です。
なぜ「検察官」が訴えるの?
犯罪は、特定の被害者だけでなく、社会全体の秩序を乱す行為です。そのため、被害者個人ではなく、国を代表する検察官が「この人を処罰してください」と裁判所に訴えます(これを起訴といいます)。
被告と「被告人」の違い
ここが受験生のミスポイント!
- 民事裁判で訴えられた人は「被告」。
- 刑事裁判で訴えられた人は「被告人」。「人」がついているかどうかで、どちらの裁判かが一目でわかります。
4. 基礎用語の確認問題(5問)
【問1】 個人や会社の間で起きたトラブルを解決するための裁判を何といいますか。
【問2】 民事裁判で、訴えを起こした側の人を何といいますか。
【問3】 刑事裁判において、国を代表して起訴(訴え)を行う公務員を何といいますか。
【問4】 刑事裁判で、犯罪の疑いをかけられて裁判にかけられている人を何といいますか。
【問5】 判決に納得がいかない場合、3回まで裁判を受けられる仕組みを何といいますか。
5. 基礎用語の確認問題の答え
【問1】 民事裁判
【問2】 原告
【問3】 検察官
【問4】 被告人
【問5】 三審制(さんしんせい)
6. 入試に出る記述問題
【問題】
刑事裁判において、民事裁判とは異なり、被害者本人ではなく「検察官」が訴え(起訴)を起こすのはなぜですか。「社会」という言葉を使って説明しなさい。
7. 答え
【解答例】
犯罪は特定の個人への被害にとどまらず、社会全体の秩序や安全を脅かす行為であるため、国を代表する立場から公に責任を追及する必要があるから。

